「好来」の流れを受け継ぐ、醤油風味の滋味に満ちたラーメンです。
スープの説明にあたってジャンル分けを考えましたが…、単なるしょうゆでもない、豚骨しょうゆとも言い難い、和風しょうゆとも少し違う…と迷うばかりです。そんな独特な風味を有しています。
鶏がらや豚骨、根菜類、魚系食材などより生まれたスープは、淡く混濁した褐色を呈し、その飲み口はとてもあっさりしています。穏やかに拡がる和風の香りが心地良く、柔らかな甘みが味覚をじんわりと刺激します。
醤油の風味が控えめなため、均整のとれたダシの旨味を十分に感じることができ、僅かに潜む軽快な酸味により後味のキレも冴えています。
具は余分な脂を落として、あっさりかつ香ばしく仕上げたチャーシュー4枚、山盛りのシャキシャキメンマ、小口切りのねぎ、とシンプルながらもそのボリュームは十分です。
叉焼麺専門店の肩書きを担う、こだわりのチャーシューは質の良い豚肉を厳選することから始まります。赤身と脂身が程よく分布し、煮過ぎず、柔らか過ぎず、肉の持ち味をしっかりと留め、スープと馴染むほどに美味しさがまた一段とのってきます。
麺はほぼストレートの中太麺で、もっちりとした噛み心地があり、スープの風味に良く合っています。また、長さがやや短めというのも特徴の一つでしょう。
カウンターには各種調味料が用意されていますが、半分〜2/3くらいを食べ終わったところで、自家製ラー油や高麗人参の入った酢（味や香りにくせはありません）を少量加えるのが常連さん達の暗黙の楽しみ方のようであり、その後の味の変化を楽しむことができます。
冒頭に述べた「好来」とは、いわゆる「薬膳ラーメン」として有名な老舗、名古屋市千種区にあるラーメン店「好来」のこと。「好来」の歴史は40年以上に及びますが、平成14年に一時休業（現在は再開）するまでの7年間に渡り、修業を含めラーメン作りに携わっていたお弟子さんがここ「太陽」のご主人です。
「好来」の流れを汲むお店は俗に「好来系」と呼ばれ、名古屋市を中心に県内に十軒ほどあります。もちろんそれぞれの味は各々の店主により変化〜進化していて、店ごとの個性となっています。
ここ「太陽」のラーメンは、その源流に最も近い味でありながらも、若きご主人の実直さが伝わってくるような躍動感のあるラーメンです。
場 所 名古屋市千種区楠元町1-53 ア ク セ ス 地下鉄本山駅近く、名古屋長久手線末盛通4の交差点を北へ300ｍ程右手。
駐車場は2台分、近くの24時間有料駐車場を利用した場合には駐車券を頂けます。営 業 時 間 朝 11：00〜14：00、夕 17：00〜20：00（1日120杯、売り切れ終了） 定 休 日 水曜日 メ ニ ュ ー スープは一種類のみで、具や麺の量により松（基本形）、竹（メンマが多い）、梅（チャーシューが多い）、寿（メンマとチャーシューが多い）、大松（松の大盛り）等の呼び名が付けられます。 創 業 年 2002年3月（平成14年） − そ の 他 座席はカウンターのみで十数席
最新実食日：平成15年4月24日
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